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◆ モロッコで魚介類を食べないわけ

昨日の記事で、日本人にとって自然においしいものが一番ある国は「ポルトガル」って話を書きました。

これはね、ほんとにそう思います!
熟年夫婦で旅をするのにいちばんオススメって思うのはポルトガルだもの。
それだけ、日本食ととっても近い感覚で食べられるものがいっぱいあります。
で、その「とっても日本っぽい」と感じる理由の最大のものが

「魚介類がいっぱいあって、うまい」

ってこと。そして、その魚介類の調理の仕方がとってもシンプルで、なじみのある味に仕上がっていること。このあたりは、もう感動物です=ポルトガル。
リスボンの街を歩いていると、どこからともなくなつかしいにおいが漂ってくる。ん? これは?? とにおいの元をたどっていくと、街中の道端で、おじさんが炭火でいわしを焼いていたりするのですよ。もう、まったくもって日本の港町の風景です。

魚介類って、日本人の味覚の根底に深く深く横たわっているものなのだ、ということを、旅に出ると痛感します。
日本人のお魚消費量はどんどん減っているようだけれど、やっぱり日本人はお魚が好きなのです。

さて、そんな前置きから話はどこに行くのかというと
モロッコの話に移ります>笑

モロッコの主要なごはんは、タジンやクスクス、ハリラスープといった定番メニューだというお話をしました。で、イスラムの国なのですから、ここにアルコールと豚肉は存在していません。

さて。では魚介はどうなっちゃっているんでしょうか。

実はモロッコ料理には、ほとんど魚介料理が存在していないのだそうです。
うんうん、言われてみればほんとにそう。
お魚メニューってのは、モロッコ料理のメニューにありません。
もちろん、砂漠地帯が大半を占めるこの地で、ろばに頼った運送手段では魚を食べる術がないというのも確かです。それでも、海に面した港町だってモロッコには数多くあるわけで。魚料理が発達してもいいのでは?

カサブランカからマラケシュまでドライバーを勤めてくれたモロッコのおじさんに「なぜ魚を食べないの?」って聞いてみました。答えは

「カサブランカのような港町には魚を扱う店が結構多いけれど、多くのモロッコ人は魚を好んで食べないよ。もともと、魚は貧乏人が食べるものという認識があるんだよね。だってあれ、臭いでしょう。昔から、肉を食べられない貧乏な人たちが魚を食べていたんだよ。だから、地元の人間はあまり漁港にも近づかないのさ」

にゃるほどー。
聞いていて、バリ島を思い出しました。

バリ島に行かれたことがある方は、きれいな海岸があるのに地元の人がまったく海に入らないという風景を見たことがありませんか。
クタなどの繁華街では海岸にサーファーや海水浴客がたむろしていますが
レギャンなどちょっと離れた場所のビーチに行くと、海は閑散としています。
バリ島でのビーチレジャーってのは、だからあまり発達していないわけなんです。(ま、最近は、若い人たちが抵抗なく入るようになっているようですけどね)。

バリ島では海は、悪魔が住む場所です。
悪しきものは、海の方角からやってくるのです。
この場所に入ることは、身を汚すことなので、高貴な人は絶対に海の水に浸かることはしません。海に入る役目を担うのは、社会的下層に位置する人たちです。

だから、バリ島では、漁師の地位が低かったんだそうで、そういう文化的背景を聞いてはじめてわかることって、旅をしていると多く遭遇するなあと思います。
日本人は能天気に、ハワイとかグアムのノリで「海水浴したいのに、なんで海岸がこんなに寂しいの?」なんて思ってしまうけれど、そこにはちゃんと理由があるんだよねー。

カサブランカは、映画で有名になった港町だけれど
そんなわけで、港町としての風情はあまりない場所だったのです。
唯一、漁港の中に観光客向けの魚介レストランがあると知って
道に迷いながらどうにかたどり着き
もうどの場所でもありつけなかったビールを片手にこんな食事を楽しみました。

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えびのボイル、いわしの炭火焼。
二人で食べたら、これにパンとサラダを頼んでもう、おなかいっぱいです。

こんな食事は、これから先10日ほど続くモロッコの旅では、もう二度と食べられませんでした>笑 新鮮な魚介を、採れたその場所で、シンプルにゆでたり焼いたりして食べる。日本人にとって、こんなうれしい食事はないのだなあ、と痛感。

あとに残ったのは残骸!

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これ、一人でぜーんぶ食べちゃった!
おいしかったーーーー!!!!
特に、禁断症状を呈していたビールと一緒にいただけたのが、何よりうれしい!
ほんと、アルコールのない世界なんて、私には耐えられないわっ。

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写真がカサブランカビール。地元の人は飲まないけれど、ちゃんとビールは作られていて、これがうまいのよ。あっさりしてて日本人好みです。以降、ホテルなどの場所でどれだけお世話になったか。。。。。

ちなみに、このカサブランカの漁港の中のレストランのメニューはフレンチオンリー。
魚の名前をフランス語で羅列されても、ちんぷんかんぷんなわけで
こういう場所ではやはり世界共通語の

サーディン 

という言葉を頼りにするしかありませんでした>笑(Sardinだけはどこの国に行っても通じるらしいのです。不思議だねー)。 ま、いいのよ、いわしが食べたかったんだから!!!

えびのほうは、隣で食事をしていた家族連れのテーブルを物欲しげに覗き込んでいたら、そのテーブルのパパがお店の人に頼んでくれました。
「どうやら彼女はこれが食べたいみたいだよ」って>笑
でも、指を差したのはテーブルの上にあったイカのリングフライ。
ううん、それじゃなくってね、その隣の、それそれ! それが食べたいの!
と身振り手振りでお願いして、やっとありつけたのが写真のボイルえびなのでした。
こんな体験を繰り返しながら魚の名前を覚えるというのも
ある意味旅の醍醐味なのかもしれません。

カサブランカで食べたいわしの味は、なつかしくてあったかい、素朴なおいしさでした。

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